皮フ科診療内容

皮フ科

主な診療疾患

いぼ
たこ・うおのめ
アトピー性皮膚炎
にきび
脱毛症
・湿疹
・じんましん
・水虫
・ヘルペス
・脂漏性皮膚炎治療
・帯状疱疹

いぼ(液体窒素療法)

 “いぼ”は乳頭腫ウイルス(パピローマウイルス)の感染によって起こるウイルス感染症です。
 皮膚の小さな傷などからこのウイルスが侵入し、掻破によって範囲が拡大していきます。その形・できる場所により、尋常性疣贅・糸状疣贅・足底疣贅・青年性扁平疣贅・尖形コンジローマなどに分類されます。
 尋常性疣贅は手足によくできる皮疹で、増大すると表面が灰白色のザラザラした状態になってきます。
 “いぼ”はウイルスによって起こる良性の腫瘍です。液体窒素による治療が必要です。”いぼ”をスピール膏などで治療しようとすると、かえって憎悪・拡大してしまいます。“たこ”は足の裏や指が靴などにあたり、その部分が硬くなった状態です。皮膚が厚く盛り上がり触ると硬く感じます。スピール膏で軟化し、削ったりして治します。
 “うおのめ”は、角質化した部分の中央に芯ができ、皮膚の奥深くへと入り込んでいったもので、上から見ると魚の目のような感じに見えます。スピール膏で柔らかくした上で、この芯をハサミで切り取らねばなりません。 (自分で行うのは危険です)
 液体窒素は-190度の液体です。液体窒素が入った容器に綿棒にコットンを巻きつけた物を浸し、それをたらさないように、”いぼ”に押し当てます。”いぼ”全体が真白に凍ったらやめ、それを4~5回くり返します。
 物理的に炎症を引き起こす事によって、炎症細胞とよばれる物が集まってきて、それがウイルスに感染した細胞を攻撃し破壊すると考えられています。
 通常2週間に1回施行し、ウイルスが完全になくなるまで続けます。足底・手背は皮膚が厚い為、時間がかかります。
 液体窒素施行後、施行部位が腫れ上がったり、黒ずんだりしてきますが心配いりません。

液体窒素以外の治療法

 漢方薬「ヨクイニン」はと麦の主成分ヨクイニンは、抗ウイルス作用があることが知られています。かなり大量を長期間服用する必要があります。液体窒素と併用すると効果的です。

アトピー性皮膚炎

 アトピーとは「あるべき場所からはずれている」という意味で、昔は原因不明とされていました。現在は、免疫グロブリンIgEによって引きおこされる事が解っています。
 体内にアレルゲン(抗原)が侵入するとIgE抗体が結合し、この抗体はマスト細胞とよばれる細胞の表面に結合します。この結果、マスト細胞を活性化させます。マスト細胞から、ヒスタミンなどの化学伝達物質を放出させ、アレルギー反応を引きおこすのです。
 この反応が皮膚で起こるとアトピー性皮膚炎を発症します。気道で起こると気管支喘息として、鼻粘膜で起こるとアレルギー性鼻炎として発症します。

 アトピー性皮膚炎はアトピー性素因のある人に発症します。アトピー性素因とは、遺伝的にアレルギー反応を起こしやすい体質の事をいいます。

 生活環境の中のアレルゲンが皮膚に入ったり、食物を食べることにより、体が敏感になりアレルギーを起こすようになります。

 この中でも問題になるアレルゲンはダニです。すべてのアレルギーの80%以上はダニによるものと考えられています。従って、徹底した掃除を行い、ダニ数を減らすことで、アトピーが改善したという、報告があります。

 精神的・肉体的なストレスもアトピーを悪化させます。

アトピー性皮膚炎の治療法

 「アトピー性皮膚炎ガイドライン2005」で示されている治療の三本柱は、薬物療法、スキンケア、悪化因子の検索・除去です。

 薬物治療は、ステロイド外用薬とプロトピック軟膏を併用して炎症を抑えるのが、世界的にスタンダードな治療法です。通常は皮膚の薄い頭部にはプロトピック軟膏を使い、体部にはステロイド外用薬を使用します。

 かゆみや炎症を抑えるには抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬を併用します。重症例には、ステロイドの経口薬や注射薬を投与すると、劇的に改善する事があります。ステロイド薬は正しく使えば、これほどアトピーに効果的な薬はありません。

 また、ビタミンHと言われるビオチンの内服もアトピーに効果があります。ビオチン不足によるアトピーの方は、目・耳・鼻・肛門などの粘膜に近い皮膚に症状が出やすく、下痢をしやすいという特徴があります。ビオチンを使用し、卵の摂取をやめると効果があります。

 正常な人の角質層には角質細胞がレンガ塀のようにきちんと並んで、何層にも重なっています。又この細胞と細胞の間をセラミドという保湿物質が埋めていて、水分を蓄えるしくみができています。
 ところがアトピーの人は、生まれつきこのセラミドの生成が少ないことが解っています。こうしてバリア機能が低下しアレルゲンが侵入しやすくなります。すると、皮下の神経が敏感になってかゆみが増大していくのです。
 入浴直後の肌は水分を含んでいますが、入浴後わずか3分で入浴前と同じ程度の水分に戻ってしまいます。3分以内に保湿剤を塗ると効果的です。

 保湿剤はヒルドイド軟膏かワセリンがよいでしょう。但し、ワセリンはベトベトしてしましますので、ワセリンの粒子を小さくしたパーフェクトバリアを使うとさっぱりとした使用感で、肌の潤いを保つことが出来ます。

にきび

 “にきび”は主に顔を中心とした毛穴に起こる病気です。

 まず、毛穴にある皮脂腺(脂肪を出す穴)における脂肪の分泌が盛んになってきます。又、毛穴の出口にある角質が厚くなってきて、出口が塞がって面皰が形成されます。このつまった皮脂にアクネ菌という細菌が発生し増殖した状態が”にきび”です。ですから、”にきび”は一種の感染症であるといえます。

 アクネ菌を抑えようとして白血球等が動き出し、炎症が起こって毛穴が腫脹し丘疹という状態になります。さらに膿の為中心部が白くなり、膿包となってしまいます。

 又、”にきび”の原因として、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが関与しています。思春期の”にきび”は、男性ホルモンが活発になる為古くなった角質が残ってしまい、”にきび”が発症しやすくなるのです。

 この男性ホルモンは女性でも少し分泌されています。睡眠不足や過剰ストレスがあると男性ホルモンが多く分泌され”にきび”が悪化してしまいます。又、生理前に”にきび”が悪化する方がいますが、排卵後に男性ホルモンに似た黄体ホルモンが分泌される為です。

 “にきび”は放置したり、売薬などでいいかげんな治療をしていると、瘢痕(へこみ)ができてしまいます。瘢痕化すると、現代のすすんだ医療でもなかなか治すことが難しくなります。丘疹・膿庖の段階であれば、いくら多数出現していても治すことが可能です。

 “にきび”が丘疹・膿庖となっている場合は、アクネ菌が増殖しているので、まず軽い抗菌薬を2週間内服します。この時点で殆どの”にきび”は軽快しますが、抗菌薬はこれ以上続けられない為、この後再び悪化する例が多数みられました。しかし、最近アダバレンという塗り薬が登場して、この状況を打開できるようになりました。この塗り薬は、面皰の出口にある角質に徐々に作用して、毛穴のつまりを取り除きます。

AGA

 AGA(エージーエー)とは、Androgenetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」の意味です。

 成人男性によくみられる髪が薄くなる状態のことです。思春期以降に額の生え際や頭頂部の髪が、どちらか一方、または双方から薄くなっていきます。

 一般的に遺伝や男性ホルモンの影響などが主な原因と考えられています。

 ちなみに、「男性型脱毛症」と「円形脱毛症(えんけいだつもうしょう)」の原因が異なることは、ご存知でしょうか。

 円形脱毛症は頭に十円玉大の脱毛が出来るもので、完全な原因の特定には至っていないものの、一般に免疫機能の異常や精神的ストレスにより発症するとされます。

 原因が男性型脱毛症(AGA)とは異なる以上、円形脱毛症の治療法もそれとは異なります。
しかし円形脱毛症の場合、ストレスが症状の根幹にある場合も多く、特段の治療をせずとも自然に治ってしまう場合も多いようです。
男性型脱毛症(AGA)の場合、円形脱毛症のような自然治癒を期待することはまず難しく、通常は医薬品を用いた積極的な治療が必要になります。

 現在、男性型脱毛症(AGA)の治療のための医薬品には、「飲むタイプ」と「頭皮につけるタイプ」の、二種類があります。
 前者については、すでに商品名のほうが有名な、経口男性型脱毛症剤「プロペシア」があります。男性型脱毛症(AGA)のための、まさに「飲む発毛剤」です。
 「プロペシア」の正式名称は「フィナステリド」と言い、これは脱毛症の原因のひとつである男性ホルモンを活性化する酵素に対して作用する成分名です。
もともとは前立腺肥大の治療薬でしたが、その後男性型脱毛症として知られるようになりました。
 ミノキシジルが頭頂部の脱毛のみ対象となるのに対し、プロペシアは頭頂部と前頭部までが守備範囲とされます。

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