インフルエンザ 予防接種についてまつおファミリークリニック

category : お知らせ 2016.10.4 

インフルエンザ 予防接種を、受けましょう。

 

インフルエンザは、毎年冬に流行するカゼの親玉のようなものですが、欧米では普通のカゼと区別して、重症疾患として取り扱っています。ふつうのカゼと大きく違う点は、発熱、咳、倦怠感などの症状が強く、治りにくいということです。

特徴的な症状は突然の高熱ですが、あまり熱のでない時もあります。また、筋肉痛、関節痛などの症状が強く見られます。

インフルエンザの症状を一言で言えば、“今まで経験したことがないような、どうにもならない倦怠感”といえます。一度かかった人なら誰でもわかりますよね。“周囲にインフルエンザの人がいて、突然高熱が出て、目が充血して、ぼーっとした表情”だと、インフルエンザかなと思います。

この症状は数日から1週間くらい続きます。以前は(と言っても、もはや10年以上前の話ですが・・・)、インフルエンザに効く薬がなかったので、毎日解熱剤を使ったり、点滴したりしていましたが、どんどん悪化して、入院することも珍しくありませんでした。何とか治っても、しばらく体調が戻らないため、2~3週間は仕事が手につかない方も多く見られました。とても重症な病気と思ってください。

 

インフルエンザワクチンの有効性→重症化を防ぐ

①.インフルエンザウイルスは、毎年少しずつ構造が変化するため、それに合わせたワクチンが必要になります。前年に流行した株から、翌年に流行しそうな株を予測して作られるわけですが、いつもドンピシャリと一致するわけではありません。
しかし、抗体には、よほどウイルスの株が違わないかぎり、似た形のウイルスとは反応し、その働きを中和するという能力がありますので、全くの新型でない限り、十分に効果が期待できます。

②.インフルエンザウイルスは、まず最初に鼻の粘膜で増殖し、それから体内に入り込んで全身を駆けめぐり、時には肺炎、脳炎、心筋炎などの重篤な合併症を、引き起こします。これに対し、ワクチンは体内に抗体(IgG抗体)を作り、ウイルスが体内に入り込んでからの活動を抑制するように働いてくれます。

ウイルスが鼻粘膜で増殖している時は(鼻水、咳、発熱など初期症状の頃)、ワクチンの効果が十分みられない事もあります。

つまり、ワクチンは、インフルエンザの感染を直接防ぐことはできないのです。→軽度のかぜ症状はやむを得ないと思って下さい。

しかし、この増殖したウイルスが体内に入り込んできた時に、ワクチンによってすでに作られているIgG抗体が、ウイルスの活動を防いでくれるため、重篤な合併症を引き起こさないですむのです。ワクチンは、重症化を防いでくれると思って下さい

現在のインフルエンザワクチンは、A型には十分効果が期待できますが、B型にはイマイチです。A型の方が重症で流行の規模が大きいため、A型に重点をおいて作られています。

 

ワクチン接種のスケジュールは?

ワクチン接種後、約2週間でインフルエンザに対する免疫ができます。この免疫は、5~6ヶ月間持続します。また、2回接種の場合、1回目と2回目の間隔は、2~4週間がもっとも効果的です。

インフルエンザの流行時期は1月中旬~3月上旬が多かったのですが、最近は10~11月に既に流行が始まることも珍しくなくなりました。また、最近のインフルエンザは、短期間に大流行することは殆どなくなりました。しかし、長期間にわたり小流行がダラダラと続く傾向があります。

インフルエンザワクチンを接種しても効果が現れるまで2週間はかかります。2回接種となると、さらに2週間後、つまり、今日ワクチンを接種してもワクチンの効果が見られるのは、4週間先という事になります。11月中にもインフルエンザの流行が始まる年もありますし、受験生にとっては、3月の受験シーズンまでは油断できません。

以上より、ワクチン接種後4週間(2回接種の場合)で効果が現れる事、流行のピークは年明けが多い事、免疫は5~6ヶ月間持続する事、4~5月のインフルエンザは少ない事、などを考えると、できるだけ早い接種が望ましく、遅くとも、年内には接種を済ませておいた方がよいです。

*:1回接種の人であれば、10月中旬以降の接種でよいと思います。

インフルエンザ ワクチン 有効期間

 

 

 

 

 

1才未満乳児のインフルエンザワクチン接種について

インフルエンザワクチンは一般に生後6ヶ月から行うことができます。しかし、1才未満乳児(以下、乳児)では抗体の上昇が低く、十分な効果が見られていません。
ワクチンによってできる免疫は、接種を繰り返すうちにできやすくなってきます。乳児の場合、初年度は効果が不十分であっても、毎年接種していけば、1~5才頃には少しずつ免疫が高まっていくことが期待できます。

乳幼児にとって、脅威となるのは1~5才頃によく見られる脳炎・脳症です(乳児では、脳炎・脳症はあまり見られません。)。インフルエンザ脳炎・脳症は、なぜか、日本を中心とした東南アジアに多くみられています。こうした事情から、本邦では、重症化を防ぐという観点で、乳児からワクチン接種が勧められています。

保育園などで集団生活をしている乳児は、接種した方がよいと思います。保育園の保母さんたちも接種すべきでしょう。もし、家庭内にいるなら、一番身近にいるお父さん、お母さんはワクチンを接種して下さい。お家での感染は殆どご両親からです。

 

以上より、1才未満乳児のワクチン接種については

①.免疫のでき方が十分とは言えず、初年度はあまり効果が期待できないかもしれません。
②.しかし、毎年接種を続けていけば、次第に免疫はできやすくなると考えられ、1~5才頃になってから初めてワクチン接種するよりも、その年令での効果が期待できると思われます。(積立貯金のように考えればよいと思います。)
③.保育園などで集団生活をしている乳児は、一番感染の機会が多いので、接種した方がよいです。
④.乳児の周囲の人達(保育園の保母さん)や、同居する家族(お父さん、お母さん)が、接種することにより乳児への感染は、かなり防ぐことができます。

予防接種をしないで、冬を迎えることは、丸腰でインフルエンザと闘うことになります。ワクチンは重症化を防いでくれます。